2015年9月27日日曜日

現実主義のわたしによるおすすめ本のラインナップ

どんな事件や事故にも言えるけども、真相や事件の闇などというものは分からない。
ひとりひとりの視点はそれぞれ違う。
その人にみえないものはみえないし、みえるものはみえる。
ある人にとって都合のいいことでも、ある人にとっては全く目に入らない。

わたしはもともと、スピリチュアルが理解できる人ではない。
朝テレビの占いで「今日はラッキーデー」などと言われても、5分後にはそんなこと忘れている。
「ケガをしてしまうのは、あなたのカルマです」と言われても、「だからどうせいっちゅうねん!」とチョップをかましたい。

現実に起こった結果はもう変えられないので、起こってしまった現実に対してどう対処していくかという前向きな考えをしていたい。
そのためのパワーとして、原因を突き止めるのは、心が癒されるのでいいと思う。

でも、原因や真相を突き詰めようとすればするほど、何も見えなくなる。
原因や真相はほどほどでいいのだ。大事なのは今。


というわけで、わたしはいろいろな関係者の視点を知りたいと思って、
なるべくいろいろな本に触れたい、いろいろな人にお話を聞きたいと活動してきた。
そんな中でいろんな視点に触れられる本をご紹介したいと思います。


●実行犯視点



2005年出版。オウム初期から関わりの深かった、死刑囚早川紀代秀さんと宗教学者の川村邦光教授の共著。早川さんの正直な描写や葛藤がみえる。




2001年出版。無期懲役囚で地下鉄サリン事件実行犯、林郁夫さんの手記。
誠実な郁夫さんの人柄がみえる。だが、なぜ彼だけ無期懲役なのか、疑問が残る。


●ジャーナリスト視点


2004年出版。カルトスリーとも自称する、青沼陽一郎氏の傍聴記。
独特でおもしろい視点で、読みやすい。



1997年出版。江川紹子氏の著作は、どれも女性らしい優しい気持ちと、情熱で満ちている。




降幡 賢一によるオウム法廷シリーズ。麻原だけでなく、さまざまな幹部の傍聴記録が確認できる。

それにしても、ほとんどの本が絶版なので、探すのが大変。


●元信者視点



1996年出版。元信者の高橋英利氏による手記。
彼がどのようにオウムへ入信し、村井秀夫など科学技術省の幹部を中心に関わっていったかが興味深い。自身のポエミーなブログが2012年で更新が止まっていて、少し心配。




1996年出版。元信者の田村智氏と住職の小松賢壽氏の共著。
「麻原はただのおっさんだ」と法廷で言い切った元信者。ユーモラスに書いてあって面白く読みやすい。

●娘視点

2015年出版。三女アーチャリー、松本麗華さんの手記。



2010年出版。四女さんの手記。

どちらも何かが嘘だ本当だと論争があるが、お二人の境遇には涙なしには見れない。


●麻原国選弁護人視点


2004年出版。渡辺脩弁護士著。
このあたりまで読んでいると、麻原氏について自分がどれだけ理解が浅かったかを痛感し始める。


●被害者視点

1998年出版。地下鉄サリン事件被害者の会による手記集。




1999年・2001年出版。村上春樹による被害者、元信者たちへのインタビュー集。



他の記事に紹介した本ももちろんおすすめ。
どの本が真実を語っているとか、どの人がどうとかという検証は、わたしはもうしない。個人的な感想も省いた。
以前も書いたが、「オウム真理教」と名のつく本を片っぱしから読むことをおすすめする。

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